米国同時多発テロの衝撃
先日、ロシアのアエロフロートでモスクワ入りし、その後サンクトペテルブルグからブカレスト、ベルリンへと、イリューシンとツボレフというソ連時代に製造した古い航空機に搭乗した。これがボーイングであれば、少しは安心なのだがと不安を感じながら、パリを廻り欧州4カ国の旅から帰国した直後に、ボーイングをハイジャックしてワールドトレード・センターとペンタゴンへの同時自爆テロが行われた。ボーイング767がビルに突っ込むリアルタイムの映像はバーチャルリアリティの世界を越えるものであり、今なお、世界を震撼させている。
50年近くに亘り世界を2つの勢力圏にわけて攻めぎあいを続けたイデオロギーの戦いであった東西冷戦はハイテク戦と情報戦に勝る米国の勝利で終結して、いよいよ米国一極支配体制が確立されたかに見えた矢先、最もローテクのカッターナイフで航空機をハイジャックして、誘導弾に変えた自爆テロにより、米国の軍事的中枢と経済的中枢、特に世界の情報金融の中枢部に想像を絶する痛打を浴びせた。これは、西欧文明の世界化とも言えるアメリカ的グローバリズムに対する攻撃とも言える。
今回、テロの標的となったワールドトレード・センターには私も何度か訪れたことがあり、94年に丁度爆破の1周年記念の日にも訪れたが、メモリアルデーということもあって警戒が非常に厳しく、2度3度にわたって金属探知機による検査とボディチェックを受け、さらに身分証明書の提示も求められたという記憶が今も鮮明に残っている。
米国は金融と情報、法律で稼ぐ国といってもよく、その米国を支配しているのはWASP(ホワイト・アングロサクソン・ピューリタン)と言われているが、私はその米国の中枢部分を実際に支配しているのはユダヤ人であると思う。なぜなら、このユダヤ人こそが、金融と情報、そして法律を実効支配しているからである。そういう背景を持つ米国にあって、ワールドトレード・センタービルはウォール街に近い金融の心臓部。しかも、ビルのフロアを最も利用していたのがモルガン・スタンレーとなれば、その名の通りこれはユダヤ資本であり、その米国金融の中枢部をめがけて行われた自爆テロの理由も頷けよう。
今回のテロは時間をかけて用意周到に計画されたものだが、ビルの崩壊により、そのダメージはテロリストの予想を上回るものとなった。6千人を超える犠牲者が推測される中、これは真珠湾攻撃の再来と報道されているが、真珠湾攻撃はだまし討ちというよりむしろ米国によって仕組まれたと言うべきで、石原慎太郎東京都知事は、これは「真珠湾ではない。原爆に匹敵する無差別殺戮である」と言ったように、真珠湾攻撃は軍事施設と軍人に限られていたが、今回は米国金融資本の中枢部と一般の市民が標的とされた点ではまったく異質なものであり、米国の憤怒は「怒り心頭に発する」状況と言える。報復攻撃に議会、国民がこぞって賛成し、テロリストを一気に殲滅せんとする機運に満ちている。
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